タイトル：ハッピーバースデー〜命の唄〜
観劇回数：1回(Bチームのみ)
劇場：紀伊國屋ホール
友人に「知り合いのチケット売りの少女*1が『チケットはいりませんか？』って言ってるんだけど」と言われたので観劇。
紀伊国屋とかいつぶり？って感じだった。紀伊国屋って椅子硬すぎてクッション争奪戦になるイメージなんだけど、腰痛くならかったしクッションはなかった。間違った記憶？
注意事項
⚠️今回いい感想ばかりは書いてないです。
⚠️ネタバレ含む
上記把握した上で読み進めてください。
前提の話
原作自体は幼少期に流行っていたので読んだことがある。が、私は幼少期の自分と重なるところがあるので何度も読みはしなかった。小学生の頃に授業で見た記憶があるんだけど、本当にその記憶も朧げになるくらいだし。だから全編話せるかと言われたら微妙なんだけれど、静代の話と順子のいじめの話は覚えている。というかそこが当時の私が読むにはキツすぎて読むのをやめた。
今回改めて読んでから行こうとしたが、当時の記憶のまま見たらどう感じるかを知りたかったので、読み直さないで観劇した。
内容の感想
なんか私の知ってる話と違った。いや部分的にあってはいるけど、そもそも静代の兄のハルヒコってお姉さんだったよね？から始まった。春野だと思ってたんだけど、私は違う作品をハッピーバースデーと認識して観劇した？いじめのシーンとかはあっていたので、そんなことは無かったらしい。
春野がなんでハルヒコになったのかの意図が知りたい。
いじめの話で順子の父が出てきて訴えるところとか、めぐみの死のシーンとか本当に泣けた。でもその分「え、その笑いって今いる？」みたいなところが多すぎた。カラオケの歌しかり、いじめを受けての特別授業の手紙しかり、あれは子供が観劇することを考慮しての笑いのシーンありなの？でもそれだと私みたいな大人は置いてけぼりを食らうし、そもそも原作がこういう話なんだから変に笑い入れない方がいいと思った。
まじ途中の心の声が文字になるやつの時事ネタは誰の提案なのか知りたい。きついこと書くけど、あれを面白いと思ってやってるなら、観客の意見としてはまじで引きました。
最後の正子の「コブシの花が咲くから」の台詞、 なんでコブシの花がもうじき咲くことが重要なのかがわかりにくか った。祖父母宅にはハルヒコ・直人・ あすかの誕生の木は植えてあるのに、静代の木だけがない。 原作だと『 静代の生まれた日と手術日が重なっていたから植えられなかった＝ 静代の心の傷（いかにハルヒコが優先されていたか）』 をあらわしている。『 あすかの療養後に静代の木としてコブシを植える→ 物語が一歩前進する』という結構大事な設定なのに、 そこの描写が曖昧だから「コブシが咲くんだ。だから？」 になる人も出てしまうと思う。あまりにもそこの印象が薄すぎて「 私見逃した？」と思って周りに聞いたが、 描写はなかったといわれた。
他にも自分が原作を読んだ時の記憶が違うところが何か所かあって、 それが自分が読んだのがずいぶん前だからで実は原作にもある描写 なのか、 それとも記憶はあっていて原作と変わっている箇所なのか判断でき ないところがあった。
あと事前配信とか本当に前知識を何も入れてなかったので、それもあって色々違和感感じたのかなとも思った。でも前知識入れていく前提で作られる舞台もおかしくない？
良かったところも書く。生演奏と歌は本当に良かった。ラストの歌のとことか含めて、生演奏と歌で泣けるシーンもあった。
あと畑のシーンの芋虫が螢雪次朗の手作りだって話がめちゃくちゃ良かった。「芋虫があった方が演技しやすいと思って……」ってことらしいが、本当に芋虫あって良かった。
あと富田翔と亜季緒の夫婦が結婚指輪をしていて……にかかる話も本当に良かった。DVD収録日に指輪をつけ忘れた富田翔、「でもそういう夫婦関係にも見える……」って言うのは本当に発想の天才と思った。
音楽と役者陣のそういうこだわりが良かったからこそ、余計に「なんで……？」ってなった。
役者陣の話
改めて書く。今回役者陣は本当によかった。本当に良かった！！今回は子役陣と1部大人キャスト陣だけ書いているけれど、他の大人キャストも良かった。私は真田が割とすきでした。富田翔かっこいいしとても再現度高いと思ったのに、所々ネタキャラみたいになってたの少し残念だった。父ネタキャラだっけ……？
矢野沙羅＆中森美結
可愛い～！！にこにこ～！！
カテコの時の2人が可愛らしくて、 ゆめみがちチャンの中に潜むおばさんがずっとにこにこしていた。 まあ本編中はずっとしんどかったけれど。
矢野の声が出なくなるシーンの過呼吸がリアルすぎて、 つられて過呼吸になるんじゃないかと思った。 歌を歌う時の矢野のまっすぐな瞳が素敵だった。 うまく表現できないんだけれど、『どこの部分を切り取っても、 主人公に選ばれるだけあるな』という感じの存在感だった。
中森、 いじめの後の授業のシーンで忘れられているときのツッコミが冷静 でよかった。本当はいけないと思っていて助けたいのに、 いじめのターゲットになりたくないが故の行動。 ああいるよねこういう子……という感じ。 追放令の時の多数決であすかの腕を無理やり上げるのも「 輪を乱さないで」というより「来たばかりのあすかを守る行為」 にみえるのは、多分中森の人柄もあってだと思う。
村田充＆照屋音色
久しぶりに見た村田充が最高だった。 順子のいじめの部分でしか出てこないので全体で見たら本当に少し の出番だけど、その少しの部分で観客の心を動かしていた。 私の中の村田充は『弱虫ペダル』『メサイア』なので、 父親という役どころに少し驚いていた。 しかも建築関係の仕事をしている設定だから、少し喋り方も強め？ な感じだし。順子は臭くて『カナ菌』 と呼ばれていじめられてしまうのだが、 順子の父が行方不明になった娘たちを心配して学校に行く際も「 自分は匂うか」って校長に聞く。 その時は本当に怒りすぎてもはや冷静になっているって感じだった のだけれど、 授業の際で訴えるシーンの演技がすごい感情が出ていてこっちも涙 止まらなくて。すごく苦しかった。
順子役の照屋音色も良かった。 照屋音色を子役だと思って観劇していたので、カテコで「 年齢が一回り以上違うので……」 といった瞬間に宇宙猫の気持ちになった。 いい意味で大人に見えない。 いじめに苦しんでいる思春期の小学生という感じがとても出ていて るしあどけなさともあって。 でも学校を飛び出して行方不明になったときの台詞が１つ１つの重 みが、「これ小学生に出せるか？」って感じの説得力があって。 マジでびっくりした。
そんな順子と父親の身長差がとても良い感じで、 二人で抱き合うシーンが本当に親子って感じだった。Hチーム見て ないから何とも言えないけれど、村田照屋親子最高だったな。
米本奏哉＆入内島悠平
小林役の米本奏哉、「小学生にしては大きめで声変わりも早いな。 中学生くらいかな？」と思ったら高校生だった。そうだよな、 照屋にも言えるがあのシーン小学生には荷が重すぎるよな……。 米本の演技の時とカテコの時のギャップが最高すぎて、「 かわいいなこの子……」になった。 さすがに高校生を推す勇気は出なかったが。
入内島悠平、原作の浜本と吉浦を混ぜたようなポジションで、 本来は出る予定はなかったがオーディションの結果急遽参加になっ た入内島。正直手紙のシーンの必要性はわからなかったが、 行方不明になった3人を探すシーンなどはいいポジションにいたと 思う。
ちょうどいい年齢差なのか、Twitterとか見ていると仲良さ そうで面白かった。舞台とのギャップがいい。
菅原ブリタニー＆吉村まいり
この親子、本当にいい。
まず吉村のめぐみが最初にバギーに乗って出てくるときの表情でぞ くっとして。 この役を演じるのにすごく研究したんじゃないかと思った。 順子と小林を小学生が演じるのは大変だよな、とさっき言ったが、 めぐみも大変だと思う。大人でも大変だと思う。 職業柄めぐみのような子と接することもあるので、 余計に感じるものがあって泣いた。
めぐみが亡くなった後のお母さんの「泣こう」 の台詞でもう駄目だった。 菅原の声がすごく耳なじみのいい感じというか、 私の中では記憶に残りやすい声だったので、余計に響くというか。 お母さん凛として素敵な人だなと思ったら、 カテコの時にちょっとグダっとなったときに「あわわっ」 てなっているのが可愛らしかった。 内容と関係ない話をするんだけれど、 菅原ブリタニー好きなタイプの女性すぎてやばかったです。好き！ ！！！
まとめ
基本マイナス意見を観劇記録にここまで書くことないんだけど。今回に関しては役者陣が良かったからこそ、脚本演出に納得いかなくて書いてしまった。
ただ最初の方に書いた通り原作を遠い昔に読んだから記憶が曖昧なのかと思う部分もあったので、改めて原作を読もうと思った。
あと思うところもあったけれど、私としては大人になってこの作品を見た事で、過去の自分の気持ちを整理できたような気もした。そういう意味ではこの作品を見ることが出来て良かったのかもしれない。
以上をハッピーバースデー〜命の唄〜の観劇記録とする。
終
@YumE__MinNA
お題箱
ゆめみがちﾁｬﾝのお題箱 (@YumE__MinNA) | お題箱
*1:オタクを招待したい人間の意
